日本中国伝統功夫研究会

なかったことにされる苦痛

 PTSDとは、そもそも「過ぎてしまったことだから、忘れてしまえ」ができないことで発症する心的外傷です。

 そして、時間と共に風化するどころか、そのトラウマ体験を何度も思い出すことで、悪化する性質があります。

 ですので、「それは、あなたにも原因があるんじゃない?」「相手にも事情があったんじゃない?」という言葉で、症状が悪化します。

 しかし、それ以上に苦痛なのは、「そんなことはなかった」というように、関係者に「なかったこと」されることです。

 足を骨折しているから普通に歩けないのと同じで、心的外傷を負っている場合、普通の生活はできません。

 それを「なかったこと」にされてしまうと、「骨折をしているのに、治療をしないで普通の生活を送る」というくらい苦痛な行動を強いられてしまいます。

 PTSDを抱えている人は、社会生活をしていくために、日々そのような苦痛を強いられます。

 「あったこと」として受け止めて、その心の傷を治療してくれるのは、まずは信頼できる人と専門医です。

 最終的には、トラウマ体験によって捻じ曲げられてしまった「考え方」を自分自身で元に戻すことですが、一人では不可能です。

 心の傷、考え方、は目には見えないものです。

 心の眼でトラウマ体験を正面から見つめることは、本人にとっては大変な苦痛を伴うことですが、そうすることでしか治癒する方法はありません。

 過去の体験はかならず人生の糧になると私は思っています。過去の辛い体験を、忘れたり、すり替えたり、なかったことにするのは、PTSDを抱えていない人にとっても、人間としての成長を拒むことになり、良いことではないと私は考えています。

2018年3月17日 追記(未完成 執筆中)

執筆の目的と趣旨

高校卒業までに受けた虐待

社会人になってからの苦しみ

つかの間の希望

人生の転機

太極拳修行 ~美談の陰で~

中国で学んだ武徳という価値観

帰国後の展開 ~会の運営~

怪我、入院のこと

複雑性PTSDの苦しみ

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