カミングアウトについて

数年前、私がまだ八卦掌や太極拳の教室をたくさん担当していた頃、何度も何度も迷っていたことがありました。

それは「カミングアウトして、心を軽くしたい!」ということです。

子供の頃からのこと、対人恐怖症のこと、天涯孤独のこと、それでも頑張っていたこと、中国留学から日本に帰ってきたら浦島太郎状態になっていたこと、数少ない関係者に言われた言葉、そのことが原因で抗うつ剤や睡眠薬を飲みながら教室に行かざるをえなくなったこと、薬を飲んでいるのに生徒さんに健康法を指導している自己矛盾、過去にあった出来事や、自分の本当の想い。

自分では「等身大がモットーです!」と思っていましたが、言えないことが多すぎて、だんだん生徒さんに嘘をついているような罪悪感が芽生えてきました。

「罪悪感から逃れたくてカミングアウトしてしまいたい」という気持ちと、「みんな私に中国武術を学びにきてくれているのに、こんなことを話したら迷惑をかけてしまう」という気持ちのループで何年も迷いました。

結局、今頃になってカミングアウトしている訳ですが、しかし心は軽くなっています。

罪悪感も少しずつ薄れてきています。

誰かのことを悪くいう気持ちは全くありません。

自分も含め、誰もが一生懸命に生きてきたと思うので、未熟や反省ということばも使いたくありません。

それよりも今、世界のどこかに私と似た境遇の人がいて、弱って、痛くて、苦しくて、自分を責めて責めて、苦しい以外何も考えられなくなってしまっているのなら、「私も同じだから、一人じゃないよ」と伝えたいです。

そして、そんな風に弱っていた私でも、中国伝統武術界という世界を知って、社会的問題は解決しなくても、魂の「尊厳」だけは守れた、ということを伝えたいのです。

「私も同じだから、一人じゃないよ、苦しくても尊厳を失わないで!」

格好つけましたが、半分は誰かにそう言ってもらいたいという気持ちもあります。

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