動画撮影のススメ|三脚に立てたカメラで自分の動きを撮る

RYOGETSU’S KUNG FU JOURNAL

カンフーライフ実践記

動画撮影のススメ


鏡の前で練習しても、見えるのは正面の、ある一瞬だけです。動いている最中に自分の腰がどの高さにあるか、肩に力が入っていないか、歩幅が十分かは、鏡では見えません。見ようとした瞬間に、動きのほうが変わってしまうからです。

そこでおすすめしたいのが、スマホで自分の練習を撮って見ることです。撮り始めたのは、横山会長に勧められたのがきっかけでした。中国の老師や教練の方々も、自分の動きを撮って見ることを勧めていたそうです。道具はスマホ一台で足ります。自分の動きを客観的に見られるようになると、上達の速さがはっきり変わります。

自分の感覚と、実際の形はずれている

腰を落としているつもりで落ちていない。肩の力を抜いたつもりで上がっている。大きく踏み出したつもりで歩幅が狭い。自分の感覚と実際の形には、誰でも必ずずれがあります。映像は、そのずれを一目で見せてくれます。

初めて自分の動画を見たときは、横山会長と同じように動いているつもりだったのに、自分の思い描いていた姿とまるで違っていて、正直なところショックでした。けれどそれは最初だけで、見なければ気づかないことのほうがずっと多い、と思い直しました。

教室で先生に何度も言われていた注意が、自分の映像を見た瞬間に「こういうことだったのか」と腑に落ちることがよくあります。言葉で聞いて分かったつもりだったことが、目で見て初めて身体に届く。これが動画撮影の一番の効果です。

撮り方と見方

撮り方は簡単です。スマホを胸の高さに置きます。ベンチの上や、小さな三脚があれば十分です。斜め前から一本、真横から一本。套路(型)を全部通す必要はなく、気になる一段だけを30秒ほど撮れば足ります。当会の教室では撮影は原則としてできませんので、公園や自宅での自主練習で撮ってください。公園で撮るときは、ほかの方が映り込まない向きを選びます。

見方にはコツがあります。一度目は全体を通して見る。二度目は一か所だけ、たとえば足だけ、肩だけを追って見る。三度目は先生のお手本の動画と並べて見る。動きの速い八卦掌は、スロー再生も役に立ちます。

そして、直したい所と一緒に、良くなった所も必ず一つ見つけてください。動画は自分の欠点の一覧表ではなく、練習の記録です。

3か月に一度、同じ場所で

3か月に一度、同じ場所、同じ向きで、同じ型を撮って残しておくことをおすすめします。上達はすぐには現れませんが、一年後に四本を並べて見ると、自分では気づいていなかった変化が見えてきます。腰が少し低くなっている、動きの切れ目が減っている、立ち姿が落ち着いている。変化が見えると練習が続きます。続くと、また変わります。

次の自主練習で、30秒だけ撮って、一度だけ見る。それで十分に始まります。

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