代表挨拶

40代から始めた八卦掌をきっかけにカンフーライフに目覚める。
中国武術の楽しさと可能性を多くの人に知ってほしい。

田中稜月プロフィール

代表 田中稜月(Tanaka Ryogetsu)

1968年生まれ 青森県青森市出身

子供の頃から中国史や漢文に興味を持ち、大学では第二外国語として中国語を学ぶ。大学院修了後、企業法務職としてキャリアを積む。
40代半ばで日本中国伝統功夫研究会に入会、八卦掌と太極拳に出会う。現在は横山春光会長とともに太極拳、八卦掌、養生法の指導に当たっている。

進路問題で背負った後悔

私は40歳を過ぎた頃に、それまで感じていた焦りや不安を抑えきれなくなり、以前から興味のあった八卦掌を学び始めました。

その不安と焦りは、大学進学で希望の進路を選べなかった後悔が積もったものかもしれません。

教師だった両親は、同じく私に教師になって欲しいという希望がありました。しかし私は幼い頃から感じていた不安を解決したいと思っていたので、宗教学に進みたいと希望していました。何度も説得を試みたのですが、最後まで両親の同意を得ることはできず、私は教育行政学の道に進むことになりました。

大学卒業後、結局私は教師にはならず、会社員として企業法務の分野で働くことになりました。

30代までは漠然とした不安や焦りを感じていましたが、40代を過ぎると自分でも抑えられないほど強くなり「自分の中身は空っぽだ」と思うようになりました。

武文化との出会い

八卦掌を学び始めるまでは、お寺に通ったり、登山をしたり、楽器を習ったりしました。そこでの出会いや経験から得られたものも多かったのですが、どれも自分に感性が足りなかったのか、一人になると現実に戻されたような気分になり、再び募る不安と焦りが消えませんでした。

「ずっと持続できるものは何だろう」と考えたとき、高校生の頃に本屋で読んだ義和団事件に登場する程廷華の八卦掌を学んでみようと思い立ちました。

インターネットで教室を検索して、最終的に日本中国伝統功夫研究会を選んだのは、公式サイトに書かれていた「中国伝統功夫とは“武文化”とよばれる儒家、道家、仏家の中国三大思想を融合したもので、高度な精神修練法とその体現を目的としている」という言葉に強い魅力を感じたからです。

カンフーライフという生き方

八卦掌を学び始めた当初、私はただ真面目にコツコツ練習していればいいと思っていましたが、ある時横山会長に「はじめは生活を整えるために練習しようと思うのだけれど、上達してくると今度は逆に、“なるべく良い状態で練習できるように生活を整える”ようになる」という話を聞いて、生活が整った先にまだ続きがあるのかと驚き、それならずっと持続できると思い、やっと自分が求めていた生き方を見つけたと思いました。

そして、八卦掌をもっと深く学ぶために、横山会長の勧めで太極拳や気功法も学ぶようになりました。

中国武術の論理的学習法

横山会長が中国大陸で伝統武術の老師方から学んでこられた理論や学習法に出会えなければ、カンフーライフの存在と大切さに気付くことはできなかったと思います。

デスクワークで身体が固く運動が得意でもない私が、八卦掌や太極拳の練習を続けることができるのは、中国武術の鍛錬法に合理的な方法論があるからです。実際に当会のクラスで基本動作の指導を行う中でも、論理的思考や体験型学習の重要性を痛感し、また普段の自主練習では養生法の大切さを身に染みて感じています。

どれも仕事やプライベートで必要な知識やスキルなのに、日本の学校教育では学べなかったことです。中国武術の学習方法は想像以上に論理的かつ合理的なので、中国武術を正しく学ぶことで、日常生活や仕事にも役に立つはずです。

メッセージ

私は中国武術を学んだおかげで、普通の生活では得られない知識や経験を得ることができ、公私ともに豊かな人生になりました。

中国武術は引退のない一生ものの技術なので、いつから始めても遅くありません。一人でも多くの方に豊かなカンフーライフを満喫していただきたいと思います。

自己紹介

日本中国伝統功夫研究会の代表です。1968年7月17日生まれ、申年のかに座。
子供の頃から中国の歴史や文化が好きで、愛読書は『論語』です。
大学では第二外国語として中国語を学びました。中国語は読めますが、会話は苦手です。
趣味は養蜂です(現在は休止中)
当会での中国武術歴(太極拳・八卦掌・五禽戯)10年。デスクワーク中心の企業法務マンのため身体は固いですが、自身が習得した経験をもとに、誰でも動けるようになるポイントを解説、指導するのが得意です。

経歴

  • 1968年生まれ 青森県青森市出身
  • 大学卒業後、製薬メーカーに就職するも、行政書士試験合格を機に退職。
    東京大学大学院で中国教育行政史を研究する。
  • その後、教育法務や企業法務に携わりながら、中国思想・文化を学ぶ。
    専門分野は、民法、会社法、行政法、教育法、スポーツ法など。
  • 2014年
    「天人合一」の理念に惹かれ日本中国伝統功夫研究会に入会。「程派八卦掌」「陳式太極拳」「混元太極拳」「華佗五禽戯」と出会う。
  • 2016年
    代表に就任。現在、シニアの生き方としての「カンフーライフ」を模索している。