混元太極拳 第二代継承者

陳項チェン シャン

陳項
馮志強の得意弟子である陳項

1951年生まれ。
北京出身。

中国武術七段。

少年時代から中国相撲の摔跤に親しみ、青年期に過ごした内モンゴルでは現地の相撲も学んだ。
北京では張旭初に八極拳を学び、接近した間合いでの力強い技撃を身につけた。

その後、馮志強に師事し、混元太極拳と内功の修練を重ねた。
八極拳で培った技術を土台に、身体の内側の働きと外に現れる動きを結び付け、剛柔を併せ持つ拳術を追究した。
馮志強の得意弟子として知られ、推手や散手、功法の指導を通じて、その教えを伝えている。

海外への伝授と研究への協力

米国やスペインなど各国に招かれ、拳術と功法を指導してきた。スペインの混元太極拳団体の記録では、2003年、馮志強から同国での指導を託されたとされる。

その身体の使い方は、研究者の関心も集めた。スタンフォード大学の2008年の記事によると、前年と同年春に研究室を訪れ、動作や身体の働きを調べる測定に協力した。研究者は、足から身体の回転を経て腕へと力を伝える動きに注目し、熟練した武術家の巧みな身体操作を紹介している。

海外の弟子たちとの交流は長く続いている。2024年12月には、北京の丫髻山でスペインから訪れた弟子と愛好者の一行を迎え、太極拳の交流会に参加した。翌年1月に公開された参加者の訪問記にも、北京で陳項夫妻と過ごし、再び老師と練習できた喜びがつづられている。

学生に向き合う老師の姿

高度な技術を持ちながら、学生と接する姿は気取らない。スペインの学生による2005年の中国訪問記には、列車の通路で弟子に技を教え、停車駅のホームで気功を練り、仲間たちの冗談や即興のコメディー撮影にも加わった様子が記されている。

当会会長・横山春光も、北京の志強武館への留学中、その細やかな指導に接した。不眠を相談すると、陳項は功法を教えるだけでなく、自ら靴を脱いで按摩の方法を実演した。その後も経過を聞き、眠れないという返事に、さらに助言を重ねた。

武術の修練と、日々の身体を養うこと。その両方を大切にする老師の姿は、こうした身近なやり取りにも表れている。

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