1849-1929年
陳氏十六世
字品三。
近代において著名な太極拳論家。
幼い頃から父より拳と器械(武器)を学び、その理と法に通じた。
太極拳が代々、口で伝え身をもって教えられ、書き残されたものが少ないことを、陳鑫は深く案じていた。
そこで、祖先から伝わる太極拳の学説を明らかにしようと、奮起して筆を執った。
陳鑫の最も有名な著書である『陳氏太極拳図説』は、光緒34年(1908年)に書き始め、民国8年(1919年)に書き上げたものである。前後12年、自らの手で書き写し、寒い冬にも暑い夏にも筆を休めなかったという。
全4巻、30万字に及ぶ大著で、陳鑫の没後の1933年、開明印刷局から刊行された。
易の理の奥深い意味にもとづいて陰陽の変化を明らかにし、経穴と経絡の学説に沿って一つひとつの勢の用い方と入門の要訣を説き、陳氏歴代の先人が苦心して研究した成果を、隠すことなく書き記している。
『陳氏太極拳図説』は陳鑫が人生を懸けて心血を注いだものであり、太極拳を最も体系的かつ全面的にまとめたものと評されている。
ほかにも『太極拳引蒙入路』『三三六拳譜』などの著作が伝わる。陳鑫の著作は後世に大きな影響を与え、多くの人に用いられてきた。