蓬莱茗茶 囍茶東京(KIKICHA TOKYO)

井の頭公園近くの本格台湾茶カフェ

吉祥寺駅から井の頭公園に向かうメインストリート「「七井橋通り」から西に二本入った南二条通り沿いに、吉祥寺御縁地蔵で有名な「吉祥寺じぞうビル」があります。『囍茶東京(KIKICHA TOKYO/キキチャトーキョー)』は、じぞうビル1階にある台湾茶カフェです。

2016年6月にテイクアウト主体の台湾カフェとしてオープンし、2024年11月1日にリニューアルオープンしました。リニューアル前は、若い女性に人気のおしゃれなカフェの印象で、私も胡椒餅や台湾茶をテイクアウトしたことがあったのですが、リニューアル後はイートイン主体の落ち着いた本格台湾茶カフェになり、手摘みにこだわった台湾茶と豆花や手作りスイーツを井の頭公園近くでゆったり味わいながら「中国茶の時間」を過ごすことができるお店になりました。テイクアウトも可能です。

お茶の種類がとても豊富で、台湾茶をメインに中国茶も愉しめます。台湾で修行を積み、自ら茶葉を買い付けている店主が、お茶の種類や楽しみ方(飲み方)まで丁寧にアドバイスしてくれるので、本格的な茶器で台湾・中国茶を飲むのが初めてでも安心して楽しむことができます。

魯肉飯や鶏肉飯のランチコースもあり、お腹いっぱい食べたいときでも、食後に台湾茶を飲むと罪悪感がなくなるのでおすすめです。座席数は多くないですが、混雑時でも2時間は寛げるので、座席待ちのお客さんがいると慌ててお茶や食事を済ませないといけないと思ってしまう気の小さな私には実に朗報です。

初秋のキキチャは「君山銀針」

今回、リニューアル後の「囍茶東京」さんに初めて会長と訪れたのですが、中国茶に関しては素人同然の私が注文したのは「「君山銀針」。台湾茶のお店で中国茶、しかも奮発して高級銘柄を注文してしまったのですが、ふわーっと広がる香りに経験したことのない上品な味…なんと表現していいか分からないのですが、店主の方は「お出汁のような味」とおっしゃっていました、言われてみれば、確かに、上品なお出汁のようです!

横山春光会長は中国武術留学時に北京で親しくなった茶芸師さんと交流があり、中国武術の次くらいに中国茶に詳しいのですが(以前は各教室で「茶友会」を開催していたほどです)、中国でも飲み慣れた「武夷岩茶」を注文したところ、店主の方から「君山銀針」とのバランスを考えて烏龍茶の「新北金萱鉄観音」をお勧めされました。こちらは高級烏龍茶の証である「ミルクの香り」がするお茶で、私も少しいただいたのですが、よく飲む烏龍茶とは全く別次元のおいしさでした。

四季のキキチャを楽しみたい

初めての台湾茶体験では、美味しい手作りスイーツを味わいながら台湾・中国茶を飲み(おかわりもしました)、ゆったりとした「中国茶の時間」を過ごせました。会長から中国武術家が好むお茶の種類や作法にまつわるエピソードなど、貴重な話も聞くことができ、他では体験できない特別な時間となりました。

価格は決して安くありませんが、お店を出る頃には「中国文化圏の時間の流れと心の持ち方が自分には必要だ」と深く感じていました。

帰り道に井の頭公園を散策しながら台湾茶の余韻に浸っていると、身体がすぅーっと軽くなるのを感じたので、良いお茶は余韻でわかる、とどこかで聞いたことを思い出しました。

お茶の時間の過ごし方は人それぞれだと思いますが、私にとって囍茶東京での体験は学びそのものでした。これからも大切に通わせていただきたいと思います。

ギャラリー

お店情報

店 名囍茶東京/キキチャトーキョー
ジャンル台湾茶屋
所 在 地東京都武蔵野市吉祥寺南町1-9-9吉祥寺じぞうビル1F
アクセス吉祥寺駅 徒歩約3分
URLhttps://www.kikichatokyo.jp/
https://www.instagram.com/kikichatokyo ※公式インスタグラム

※記事の内容は執筆時のものです

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この記事を書いた人

吉祥寺カンフーライフ代表/指導員
青森県出身。東京大学教育学部卒。
一般企業に就職したしたものの行政書士試験合格を機に退職し、東京大学大学院で中国教育行政史を研究。その後、教育法務や企業法務に携わりながら中国思想を学ぶ。
40歳を過ぎて中国武術の論理的な学習法に出会ったことでカンフーライフに目覚める。初心者でもわかりやすい指導法が得意。