人は誰しも人生の岐路に立つとき、年齢に関係なく次にどう進むべきか迷うのではないでしょうか?
私も過去を振り返れば、将来が見えず不安や焦りを感じていた時期の方が圧倒的に長く、確信を持って進めた時期はごくわずかでした。
しかし、大きく飛躍できた時期もあり、そういう時に共通していたのは、事前に成功した自分の姿が「イメージできていた」ということでした。
似たような話を聞いたことがある方もいるかもしれません。
例えば、脳科学や自己啓発、成功法則やポジティブシンキングなどでよく語られる話です。
これらは確かに納得のいく説明なのですが、実際に私がイメージできた未来は、もっと直感的で辻褄の合わない、必ずしも論理的な説明のつかないものでした。
スポーツやアウトドアには興味がなかった私が、突然太極拳を学びたくなり、教室に通い始めてからまだ間もなかった頃に、なぜか「あ、私は太極拳の先生になる」というイメージが沸きました。
自分に自信がなく、他人の評価を気にして思うように行動できない自分の性格は変わりませんでしたが、誰に何を言われても、将来自分は太極拳の先生になる、という実感がどこからともなく湧いてくるので、それに従うしかない、という感覚でした。
それから色々な人に出会って、中国にも渡って、結局は太極拳の先生になるというイメージは実現しました。楽しいこともたくさんありましたが、失敗や挫折も経験し、周りの人々に心配や迷惑をかけることもありました。しかし、苦労以上に得られた充実感は大きく、この道を選んで本当に良かったと心から思えるため、後悔は全くありません。
もし、理詰めで「⚪︎⚪︎にならなければならない」「⚪︎⚪︎になるのが一番良いんだ」といった理屈で自分の未来を決定しようとしているのなら、それは苦しい道のりになるかもしれません。
自分がその行動をしている姿を具体的に想像できることは、それが実現可能なことの証だと私は考えています。