中国国内での移動手段において、タクシーは欠かせない存在です。
北京などの都市部では、日中関係が友好的な時期なら特に意識する必要はありませんが、地方でタクシーに一人で乗る際は、日本人であることを悟られない方が無難です。
タクシーに乗ったら「到⚪︎⚪︎」(⚪︎⚪︎まで)と伝え、何を話しかけられても「可以」(いいですよ)と答えれば、遠回りされたとしても、たいてい無事に目的地に到着できます。
しかし、運転手さんが会話好きだったり、渋滞で長時間動かなくなったりすると、フリートークが始まってしまいます。これを何とかやり過ごさなければなりません。
そこで私が考え出したのが、この窮地を二つのフレーズで乗り切る方法です。
ズバリ
「就是么」と「是这样」です。
「就是么」は「そうですね〜」(共感を示す時)
「是这样」は「そうなんですか〜」(関心を示す時)
会話好きの運転手さんなら、大抵天気の話か、いつどこでどの通りが混んでいた、という話題について話すので、これら二つの「そうですね〜」「そうなんですか〜」というフレーズを繰り返しているだけで、会話は成立します(成立している印象を与えます)
交通事情の話題なら、「そうなんですか〜(是这样)」の連発でもOK。
コツは、相槌の数を控えめにして目的地までの時間を稼ぐことです。
もう一つのケースとして、明らかに渋滞に巻き込まれている時の対処法をご紹介します。
少し大袈裟にフロントガラスの先を見て渋滞を気にする素振りをしながら、「そうですね〜(就是么)」「そうですね〜(就是么)」「そうですね〜(就是么)」と適度に相槌を打ちながら、何か質問されたら「いいですよ(可以)」と答えるだけで、正確な目的地そのものでなくとも、その付近まで到着することができます
しかも、この二つのフレーズはどちらか入れ替わってもそこまで不自然ではないので問題ありません。
とても便利なフレーズですが、できれば中国でタクシーに乗る際は、基本的な日常会話ができるようになっておくのが望ましいのは言うまでもありません。