示範:横山春光(会長・講師)
動作:混元太極拳「青龍出水」
文章:横山春光
「三鷹・混元太極拳クラス」は2024年3月7日(木)より開講し、今月で9か月目を迎えました。
抽象的で豊かな円運動と太極拳上級者でさえ難しい放鬆(ファンソン・力を抜く意味)を学習初期から求められる混元太極拳ですが、動き自体が心地良いという特徴があるので、平日の夜という授業時間にも関わらず受講生の出席率は高く、その効果を感じられます。
開講から1年経っていないということもあり、まだ全員が最後まで型を覚えていない状態なので、年間授業スケジュール通りに授業を進めていますが「必ず動きを覚えていかなければ授業についていけない」というプレッシャーはありません。まずは全員で何度も繰り返し練習しながら、心身ともに無理をせず、少しずつゆっくり身につけていく方針で毎週授業を進めています。
それでも木曜の夜ともなれば、仕事の疲れが溜まっているタイミングでもあるので、練習の最後は保健拍打功(ほけんはくだこう)というセルフツボケアを行なって「授業開始時よりも終了後の方が身体が回復している」という状態を目指しています。
冬限定・ホットセルフツボケア
今年の11月は例年の気候とは異なり暖かな日が多かったですが、却って日中と朝晩の寒暖の差が大きく、体調を崩す人も多いので、カイロを使用した「冬限定・ホットセルフツボケア」を開始しています(3月まで実施予定)
ツボを正確に押せるようになるには一定の時間と経験が必要なのですが、太極拳の練習でツボに血液が巡りやすい状態になっているので、通常の場合は大体の位置を手のひらで叩いたり、拳でトントンと刺激を与えてマッサージしています。ただし、冬はカイロで温めることでさらに明確にツボの位置が感じられるようになり、またマッサージ後の効果の持続も把握しやすいので、夏よりも冬の方がツボ学習はおすすめです。
私が北京に武術留学した20年前には、現地ではまだ使い捨てカイロは普及していなかったのですが、たまたま日本から持ってきていた私のカイロに興味を持った友人の按摩学校の学生が大いに気に入って、按摩の師匠に紹介して仲間内でちょっとしたブームになりました。しかし、しばらく経つと「効果が高過ぎるから、頼りすぎちゃいけない、ポイントで上手く使用する程度にしなさい」と中国按摩の先生から注意喚起が出され、改めて使い方を教えてもらいました。
ツボは温めたほうが良い箇所もあれば、逆に無闇に温めてはいけない箇所もあります。当クラスでは、これから寒い季節に向けて正しいツボの知識を学びながら、混元太極拳との相乗効果で一生もののセルフケア術を身につけていきます。
「本当に投資すべきは自分自身の心身である」、ということを皆さまに強くお勧めしている「三鷹・混元太極拳クラス」の活動レポートでした。
型や動作はカリキュラム通りの授業で進めていきますが、その日の天気や受講生の体調によって臨機応変に最適な授業を心掛けていますので、興味を持たれた方はぜひ体験受講にお越しください。