夏が果てしなく長過ぎて、前回の投稿から3か月以上更新できませんでした。
暑さを避けて建物内に引き篭もって活動している間に既に10月末、そろそろハロウィンだというのに井の頭公園はまだ秋の風情は殆どありません。
10年前までは9月に入った時点で朝夕は涼しくなり、クラス帰りにお気に入りの練習スポットの爽やかな木漏れ日の下で秋風を感じながら八卦掌の自主練習をしていたのですが、あの頃が夢のようです。
公園が大好きな私、いや公園でなくては出来ない練習がある私としてはまさに監禁状態。ストレスは溜まるし練習不足にはなるし、公園イベントは行けないし、頑張って出かけても蚊に刺されるし、自然の中に身を置けないことで感じる不調と解決方法のない絶望感はどうやったら解消されるのか来年以降の課題です。
8月の最も暑かった期間は「来年から8月は全クラス休講にしましょう!その代わり涼しい時期にたくさん練習しましょう」と生徒さんたちに宣言しそうになりましたが、よく考えたら「週に一度くらいは頑張って練習スタジオに行って身体を動かす」というノルマがないと、更に身体が弱りそうなので普段の習慣をボチボチ続けることが大事だと思い直しました。
ここ数日は夏日になったり急に寒くなったりと東京のお天気は不安定ですが、秋が待ちきれないので隙間を縫って公園に出掛けています。
枯れ葉もあるけどまだまだ晩夏
人間にとっては、年末を迎える前に少しでも早く涼しくなって欲しいのですが、動植物たちにとっては暖かい季節が長い方がありがたいのでしょうね。公園内で小さな生命の営みを見つけると、心の奥がふっと緩む感じがします。
井の頭池の新メンバー「カワウ」
2020年から七井橋付近の大樹で繁殖を始めたカワウですが、その前はワカケホンセイインコが群れで生息していて、鮮やかな熱帯グリーンの翼と数の多さで観光客を圧倒していました。現在はシックブラックのカワウがいつでも見られます(生態系は流動的ですね)。カワウなどの魚を狙う大型の水鳥は普段はあまり動かず静かなのですが、突然大きな音を立てて動いたりするので面白いです。
水源、音楽、芸能の守護神「弁財天」
若い頃はあまり興味の湧かなかったお寺や神社ですが、50代も間近ともなると妙に落ち着く場所になってきました。想定外の用事が立て続いて疲れてしまった時は、手元の小銭を弁天様のお水でお清めしてからお賽銭を納めると、心が清らかになったような気がします。
夏から秋に向けて
中国武術界では「怪我からの回復は三の倍数で数えられる」と言われています。
切り傷(皮膚)は、三日経てば治る。
肉離れ(筋肉)は、三十日経てば治る。
靭帯損傷(腱)と骨折(骨)は、三か月経てば治る。
心的外傷(心)は、三年経てば治る。
つまり、この期間に治らなければ治療方法の問題や、他の原因が考えられるということですが、臨床的にも細胞(物質)の入れ替わりがこの期間で行われていることはある程度証明されてます。
逆説的に言うと、三か月を超える期間に渡り、屋外での運動が制限されると「靭帯」と「骨」の状態が変わると言うことなので、とても恐ろしいです。
建物内は床がフラットであったり、温度が一定であったりと自然界ではあり得ない人工的な環境なので、せめてこれからの季節は積極的に屋外に出て身体を動かして、風や光、匂いや温度を感じながら五感を刺激して全身の吐古納新を行いたいです。
初秋の時期は「身体の強張を感じる」という生徒さんが結構多いです。少し早起きして近くの公園を歩いて通勤電車に乗る、週末に公園に行ってストレッチしてみる、それで何か良いことがあってもなくても、身体には100%良い効果がありますので、ぜひ自然の中へお出かけしてください。
スポーツの秋、読書の秋、芸術の秋、食欲の秋、とにかく秋が楽しみですね!