井の頭自然文化園「動物園編」

井の頭自然文化園「動物園編」はな子

吉祥寺にゾウの「はな子」あり

吉祥寺を象徴するものの一つにゾウの「はな子」があります。
吉祥寺駅前に「はな子」像があり、吉祥寺駅を南北に通過できる構内通路は「はなこみち」と呼ばれています。
アジアゾウの「はな子」は、”日本で飼育された最も長寿のゾウ”として知られていますが、「井の頭自然文化園(動物園)」で飼育されていました。園内にはいまでも「ゾウ舎」が残されており、近くの売店は「はな子カフェ」、売店では「ぞうさん弁当」が販売されています。

吉祥寺駅「はなこみち」
吉祥寺駅「はなこみち」
井の頭文化園「動物園」

「井の頭自然文化園」(略して「文化園」)は、井の頭公園内にあり吉祥寺駅からは徒歩約10分の好立地にあり、動物園(本園)と水生物園(分園)に分かれていますが、井の頭公園の自然を最大限に生かした園内は老若男女の個人やグループでいつも賑わっています。吉祥寺という都会にありながら大きすぎず小さすぎず、入園は有料ですがふらっと立ち寄れる憩いのスポットです。

近年「アニマルウェルフェア(動物福祉)」が注目されるようになってきましたが、社会教育施設である動物園は「動物とその生息環境について知識を広め、人と動物の共存に貢献すること」をその使命にしており(公益財団法人 東京動物園協会公式サイトより)、展示動物の健康に配慮した飼育管理と、動物の特性を引き出す展示をめざし、野生生物の保全に取組むとともに、生物多様性の重要性を発信し、また、教育普及事業として、動物やその生息環境について楽しく学べる機会を提供しているそうです。

文化園の歴史は戦前まで遡りますが、1942年に 「井の頭恩賜公園自然文化園」として開園して以来、1954年にはゾウの「はな子」が来園して吉祥寺の象徴的存在になり、2024年5月には開園82周年を迎え入園者数は累計6000万人を超えました。

五禽戯の参考に

当会で学んでいる「五禽戯」は中国気功や中国武術の源流となっていますが、動物の力を取り入れるのが五禽戯の考え方で、根底には動物に対するリスペクトがあります。

動物園は、地球には人間以外の動物がたくさんいるんだ、ということを理解するための教育として意味があると思いますし、「動物の特性を引き出す」展示は動物の動作を学べる機会を提供してくれるので、五禽戯の参考にもなります。また、人と動物が同じエリアで生息しているという実感を得られるのは重要なことだと思っています。

「リスの小径」や「モルモットふれあいコーナー」などの動物展示施設のほかに、武蔵野の面影を残す雑木林を背景に山野草園、シャクナゲ園、ツバキ園、彫刻園など、さまざまな見どころが散在します。ツシマヤマネコ、フェネック、カモシカ、アカゲザルなども、本園で展示しています。(井の頭自然文化園公式サイトより)

「リスの小径」や「モルモットふれあいコーナー」は、身近にリスの生き生きとした動きを観察することができ、モルモットには直接触れることができるので、いずれも人気のコーナーになっていますが、観察やふれあいの時間・回数・人数を制限したり、「モルモットふれあいコーナー」ではモルモットにストレスをかけないような接し方を念入りに事前レクチャーするなど細心の注意が払われており、「健康に配慮した飼育管理」と「教育普及」を両立させる努力が徹底されています。

文化園には五禽戯の5種類の動物のうち「鹿」「猿」「鳥」がいます(猛獣系の「虎」と「熊」はいません)。
文化園の動物園は、武蔵野の自然のなかで動物と触れ合える絶好のスポットで、身近な五禽戯学習スポットです。
もちろん動物の野生の状態が見れるわけではありませんが、井の頭池周辺では野生の水鳥などの野鳥も観察でき、また動物からも「観察されている」感覚も得られます。その意味では井の頭公園全体が、人と動物の双方にとって大きな動物園なのかもしれません。

「年間パスポート」を購入して足繁く通っている、お気に入りのスポットです。

ギャラリー

施設情報

名 称井の頭自然文化園 ※動物園(本園)と水生物園(分園)がある
所 在 地武蔵野市御殿山1-17-6
アクセス吉祥寺駅から徒歩約10分
※その他のアクセス方法については、公式サイトを参照↓
URLhttps://www.tokyo-zoo.net/zoo/ino/

※記事の内容は執筆時のものです

この記事を書いた人

日本中国伝統功夫研究会代表。八卦掌・太極拳・五禽戯を指導しています。50代の企業法務マン。シニアの生き方としての「カンフーライフ」を模索している。

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