2024年7月「新木場・内部研修」活動報告

文:田中稜月(代表・指導員)

BumB東京スポーツ文化館で集中研修

当会では、クラスでの指導を横山春光会長と私(田中)の2名体制で担当していますが、技術の維持と向上のために定期的に内部研修を行なっています。普段の公園練習は「自主練」が主要な目的ですが、「内部研修」はクラスでの指導を充実させる観点から、指導内容のアップデートや技術向上を目的とした練習です。

7月は猛暑で長時間の公園練習ができそうになかったこともあり、久しぶりに新木場の都立夢の島公園内にあるBumB東京スポーツ文化館で内部研修を実施しました。BumBはこれまでもイベントや研修で使用してきたお馴染みの施設です。

アクセスは吉祥寺駅から電車で約1時間、新木場駅から少し歩きますが、スポーツ・文化・学習のために整備された施設は部活動やスポーツチームの合宿や練習などで訪れる人たちの熱気に包まれ、湾岸エリアの雰囲気は吉祥寺周辺の武蔵野の自然とは趣が異なるものの緑が豊富で、いつ訪れても爽やかでちょっとした遠征気分になります。夢の島公園を歩きながら建物に近づくごとに非日常のスイッチが入り、外界から遮断されて超集中練習するのに適した練習スポットです。

華佗五禽戯・陳式太極単剣も

研修では、現在開講中のクラスで指導している程派八卦掌陳式太極拳混元太極拳の各套路(型)の復習と指導ポイントの確認、そして開講してはいないものの華佗五禽戯陳式太極単剣についても套路の復習を行いました。

特に華佗五禽戯は、5種類の動物を模した動作を全て通すとかなりハードですが、心と身体が一気に解放され、動物や生命活動への探究心も刺激されるので、モチベーションが高まりとても充実した汗をかくことができました。

また、公園などの公共の場所ではなかなか練習できないのが剣などの「武器法」ですが、安全かつ人目を気にすることなく集中して練習できました。今回の内容は陳式太極単剣でしたが、武器法は中国武術の身体の使い方をより深く理解するためにも重要な鍛錬方法なので、今後も練習に適した施設を利用して、刀や鉞(ユエ)、棍(こん)なども練習の機会を増やしたいと思いました。

今回の研修で練習した「華佗五禽戯」や「太極剣」は、愛好者の数や会場スペースの関係で、現在は定期クラスでの実施は保留となっていますが、イベントや動画配信などで普及を図りたいと思っています。

この記事を書いた人

日本中国伝統功夫研究会代表。八卦掌・太極拳・五禽戯を指導しています。50代の企業法務マン。シニアの生き方としての「カンフーライフ」を模索している。

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