猿戯について
猿戯は五行において火に属し、木に属する鹿戯の次の戯となり、華佗五禽戯の三番目の戯として位置づけられています。
猿は動物の中で最も人間に近く、知能が高く、社会性があり、動きも機敏です。中国の名作『西遊記』の孫悟空が世界中で愛されているように、私たちにとって親しみ深い存在です。五行における五志(感情)では「喜」に属しますが、「喜」には興奮の意味も含まれています。理性と社会性を持つ猿の動きを模範することで、心身のバランスを整えることができます。

健康効果
猿は心(現代で言う脳)を鍛えます。指先とつま先を器用に使い、素早く動き、自在な技を持つ猿の動きを模範することで、血流を促進し、頭脳を明晰にし、心を開く効果があります。
猿戯の動作
楽しく飛び跳ね、走り回り、桃を探して枝にジャンプし、仲間に分け与えたあとは体を掻く、というストーリーで全ての動作が構成されています。とても楽しい動きです。
一、白猿歓跳(はくえんかんちょう)
猿が楽しく飛び跳ねる動きから始まり
二、白猿転身(はくえんてんしん)
走り回る
三、亮篷遠望(りょうほうえんぼう)
遠くを眺め
四、白猿歓縦(はくえんかんじゅう)
また飛び跳ねる
五、白猿跪地(はくえんきち)
地面へ跪き
六、白猿攀枝(はくえんはんし)
ジャンプして枝をつかむ
七、白猿摘果(はくえんてきか)
桃を摘み
八、白猿托桃(はくえんたくとう)
運び
九、白猿献果(はくえんけんか)
捧げる
十、白猿抓癢(はくえんそうよう)
一仕事終え体を掻きます
套路名称
一、 白猿歓跳左式 ― 白猿歓跳右式
二、 白猿転身
三、 亮篷遠望
四、 白猿歓縦右式
五、 白猿跪地左式
六、 白猿攀枝左式
七、 白猿摘果左式
八、 白猿托桃左式
九、 白猿献果左式 ― 白猿跪地右式
― 白猿攀枝右式 ― 白猿摘果右式
― 白猿托桃右式 ― 白猿献果右式
― 白猿歓縦右式
十、 白猿抓癢左式 ― 白猿抓癢右式
十一、收式