2024冬季合宿レポート〜後半〜

BumB東京スポーツ文化館からの初日の出

年が明けて2025年元旦。合宿2日目も初日に続いて好天で、施設内から初日の出を見ることができました。穏やかな新年を迎えることができたことに感謝の気持ちで一杯です。

施設内のレストランの朝食も、お正月メニューのお雑煮や蒲鉾、お屠蘇の無料サービスまであり、お正月ムードが高まりました。

めでたさも お屠蘇の誘惑 初試練

思わぬところに2025年最初の試練が待ち受けていましたが、この日が2025年の練習始めでもあり「小さいグラスで一杯くらいなら…」という誘惑を断腸の思いで振り切って、気持ちを引き締めて2024冬季合宿後半に臨みました。

「八卦鉞」と「混元太極拳」の集中練習

2日目の練習内容は、陳式太極単刀と卜氏八卦鉞という武器法(器械法)を中心に行う予定でしたが、参加者の希望も考慮し、2班に分かれてそれぞれ「卜氏八卦鉞」と「混元太極拳 二十四式」を集中的に練習することにしました。

この日も全員で準備運動がわりに混元太極拳 二十四式と、入門用套路である陳式太極拳 精要十八式を通し、それぞれ個別の課題に取り組みました。

卜氏八卦鉞(ぼくし はっけゆえ)は、横山春光会長が中国武術留学中に河南省で卜文徳老師から学んだもので、八卦掌で通常使用される「子午鴛鴦鉞(しごえんおうえつ)」を卜老師が実戦用に改造した独特な形状の鉞(えつ・ユエ)を使用した実戦的な套路(型)ですが、当会では程派八卦掌の基本功修得に役立つように監修して指導しています(それでも結構ハードです)。

指導側としては合宿初参加の方々の体調を心配していましたが、皆さん予想以上の集中力と体力を発揮し、武器法チームでは難易度の高い伝統武器法に積極的に取り組み、混元太極拳チームでは混元太極拳二十四式を最後まで覚えることができ、全くの杞憂でした。

希少な卜氏八卦鉞と陳式太極単刀

私(田中)の今回合宿での個人課題は陳式太極単刀の習得でした。スケジュール調整の関係で予備時間での練習となったのですが、それが却ってよかったのか、限られた時間に程よく身体が開いた状態で比較的短い套路(型)の陳式太極単刀に集中できて、合宿を含めた前後3日間で全ての型を覚えることができました。

横山春光会長の6年間に渡る中国武術留学と日本における10年以上の指導経験に基づく豊富な知識で、1泊2日と短期合宿ではありましたが、適切な時間配分と内容の組み立てで、2日間を通して全員が疲労することなく大きな成果を得ることができ、動作だけではなくスケジュールの重要性も学ぶことができました。

合宿練習会は、今回のように通常の授業の枠を超えたメニューで学習できるのが利点であるので、今後も定期的に開催していく予定です。

代表 田中稜月より新年のご挨拶を申し上げます

この記事を書いた人

日本中国伝統功夫研究会の代表。八卦掌・太極拳・五禽戯を指導しています。50代の企業法務マン。シニアの生き方としての「カンフーライフ」を模索しながら日々練功に励んでいます。

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